艇庫ブログ

前略

荻野君へ
苦しかった受験も終わり、いかがお過ごしでしょうか。今は不安と希望とで複雑な心境なのでしょう。でも心配ありません。君の大学生活は、君が思い描き不安に感じているその生活とは、まるで違う次元にあるものなのです。だからその不安は全く、全くもって無意味です。安心しましょう。

それでも不安を拭い去れない君に。三年後の未来からメッセージを送ります。


まずはアパート。やたら眺めがいいからと川の近くに住むのはやめときましょう。梅雨の湿気がえぐいです。すっきりとした晴れの日は河原でたくさんの大学生がバーベキューをするので羨ましくなっちゃいます。


新歓時期はたくさん回りましょう。そこでチャラめのスケボー青年に話かけられると危険です。車で、これまたやたら眺めのいい謎の湖に連れ出されてしまいます。


君は入部宣言をして、「やっちまった…」ってちょっと後悔するけど大丈夫。いや、噂通り死ぬほどきついんだけど、振り返ってみると案外そこは悪い場所じゃない。


入部したての頃は一番体力なくて、一番下手でどうしようもないけど、君らしく粘り強くコツコツ頑張ればそのうち芽が出ます。


君は敷かれたレールを、まさに中学生の時大好きだった鉄道のように、正確に走り抜けるのは得意です。だから腐らずに頑張れ。


チャンスはたまにしかこないけど、頑張ってればきっと出会うくらいはできる。


あ、あと友達できるか心配してるみたいだけど、それは大丈夫です。うんざりするくらい一緒にいるやつらがいるので。


時には燃料切れになり、時にはオーバーヒートし、時には崖から落ちそうになるけど、それでもなんとか道に戻って走り続けられたのはこの人たちのおかげかもしれない。


確かに友達はわりといて、でも嫌われないようにうわべだけの付き合いをしてきた君にとって、この仲間たちとの出会いは本当に大きな影響をくれる。価値観も考え方もこの四年間で結構変わる。


だからこいつらに、もっと本音を出してもよかった。いろんな想いを吐き出せばよかった。こいつらは本音を言っても大丈夫な人たちだと思うよ。


そういえば三年の合宿中、テンションハイになって脳みそ筋肉人間と、ある約束をする。脳みそきんにくんはその約束を一年後に達成するけど、君はどうだろうか。三年の冬は大事です…。


それと、君がこれまでで一番輝いたと思う試合で君は思うでしょう。1人で戦ってるんじゃないんだなあと。

1人で戦ってるわけじゃないから頑張れる時も、1人で戦ってるわけじゃないから難しい局面もある。1人で強くなっても1人では勝てない。これは結構悩ましい。でもそういう風に悩んで考えてる時間が実は自分を成長させる大事な時間なんですよね。


さて、この先の部活道生活はどうなるのでしょう。それは今の僕にも分かりません。きっと、もっと大人になった僕が、助言をくれるのでしょうね。

まあ、だいたい予想はつきます。 「10分前の君、頼むからそのキモいブログの下書きを削除してくれ…」


とりあえず今は、未来の自分が後悔しないように、全力で頑張るしかないですね。

草々

東北大学 ボート部四年荻野貴清


2018/07/07 (土) 19:59 | -
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2018/09/17 (月) 19:59 | -
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